プレスリリースの書き方

プレスリリースはタイトルが命

メディアには、日々たくさんのプレスリリースが届きます。プレスリリースの多くはFAXで送られてきますが、郵送の場合もありますし、最近では電子メールにPDFファイルを添付して送られてくることも多くなりました。

プレスリリースが編集部に届くと、そのまま全く見られずにゴミ箱に捨てられるということはありません。ただしプレスリリースは毎日大量に届きますので、最初から最後まで、全ての文章に目を通す暇はありません。まずタイトルを見て、面白そうか、そうではないか、数秒程度で判断されることになります。

「ニュースのネタ」であるという大前提

プレスリリースは広告ではありません。大前提として、記者に興味を持ってもらうための資料であるということです。記者に興味を持ってもらうためには、何らかの新規性であったり、話題性であったり、意外性が必要になってきます。簡単にいえば、ニュースとしての価値があるかどうかが鍵になります。

また、記者=メディアは、その会社のPRをしたいから取材をするわけではありません。あくまでも読者にとって価値があるのかどうか、社会に対してインパクトが大きいかどうかを取材の基準としています。もちろんメディアによってどんな話題を優先するのかは違いますので、そのあたりの見極めは必要になりますが、客観的に見てニュースのネタにならないプレスリリースは記事にはなり得ません。

わかりやすく、事実を簡潔に

せっかく配信するのだからと、何でもかんでもプレスリリースに記載するのはおすすめできません。何でも載っているプレスリリースは、何も載っていないことと同じだからです。記者は暇ではありませんので、長ったらしくて、分かりにくいプレスリリースを隅々までは読んではくれません。パッと見て、何を言いたいのかが伝わるようにしなければなりません。

やたらに長い文章を続けるのではなく、できるだけ箇条書きも使いながら、キャッチコピーも織り交ぜながら、サムシングニューを絞り込んだプレスリリースを作成しましょう。

また、「すごい」「大好評」といったような広告で多用される情緒的な表現は極力避けてください。できれば「全米で○○店舗」「今年で○○周年」「初年度目標は○○円」といった事実や目標数値を入れ、リリース内容に客観性を持たせるとよいでしょう。

さらに、プレスリリースを受け取る人が、その会社のことを知っているとは限りませんので、できれば会社の成り立ちや、店舗展開をしているのであれば関西では何店舗目なのか、といった全体像をまとめたページも用意されると、記者にとっては記事化がしやすくなります(このページは他のリリースでも使い回しができますので、定型文として作っておいても便利です)。

プレスリリースの作成方法

それでは、具体的にプレスリリースの書き方を紹介します。プレスリリースは、A4用紙を縦に使い、横書き、送り状を含めないで1~5ページぐらいが一般的です。あまりに長いと見る方も大変なので、1~2ページにまとめるのがベストでしょう。

(1)冒頭部分
「プレスリリース」「ニュースリリース」「報道関係者各位」といったように、プレスリリースであることがわかる表現を左上に書きます。また右上には、配信した日付と、配信元を明記しましょう。

プレスリリース

2008年11月30日
○○○○株式会社

(2)タイトル
プレスリリースの1ページ目の上部に掲載するタイトルは、とても大切な部分です。このタイトルの付け方ひとつでリリースの価値が変わるといってもよいでしょう。サムシングニューの核となる部分を絞り込み、かつ客観的な事実も盛り込めると説得力が増します。タイトルは1行でなくても構いません。サブタイトルをうまく使うことで、リリース内容がわかりやすくなればより良いでしょう。

日本初!マレーシア風たこ焼き店「○○○○」がオープン
~ 誕生30周年を機に、たこ焼き発祥の地・道頓堀に聖地巡礼 ~

(3)リード文
プレスリリースの概要を1段落目に記述します。タイトルで関心を持った記者が「取材に行きたい」と思うかどうか、リード文が勝負となります。

○○○○株式会社(本社:大阪市中央区、代表:モハメド・イブラヒム)は12月12日(金)、たこ焼き発祥の地といわれる大阪・道頓堀に、日本で初めてとなるマレーシア風たこ焼き店「イブラヒム 道頓堀店」を新規オープンいたします。オープン当日にはマレーシアのアブドゥラ首相が来日し、オープニングセレモニーを行います。

(4)本文
概要に引き続き、リリースの詳細を記述します。店舗であれば広さや席数、イベントであれば出席者や来場者数など、当日の模様が想像できるような内容が好ましいです。また記者が取材をしたいと思うかどうか、「絵になる写真や映像が撮れるかどうか」も大切なポイントとなります。面白いイベントが行われる場合など、できるだけ具体的にその模様を記述しましょう。

マレーシア風たこ焼き「イブラヒム」は1978年の誕生。1975年に留学のため来日したラーマン・イブラヒムがその味に感動し母国にて研究に研究を重ね、3年の歳月を経て屋台にて創業しました。現在、マレーシア国内のショッピングセンターなどで1,400店舗を展開しており、海外への出店は今回が初めてとなります。
「イブラヒム 道頓堀店」のオープン当日には、ラーマン・イブラヒムとともにマレーシアのアブドゥラ首相が来日し、オープニングセレモニーを行います。セレモニーには、あの「くいだおれ太郎」も駆け付ける予定で、アブドゥラ首相とともにたこ焼きを焼くデモンストレーションを行います。

(5)写真部分
プレスリリースには、可能な限り写真も掲載することをおすすめいたします。店舗のイメージ図や商品写真、有名人が登場するのであればその写真を入れるなど、記者の目にとまりやすく、また当日の模様がイメージできる写真が最適でしょう。また写真をダウンロードできるURLも掲載しておくと、記事化するときに記者にとっては使い勝手がよくなります。

(6)スペック
店舗情報なら住所や営業時間、飲食店なら主要メニューとその価格など、スペックを箇条書きで記述します。簡単に会社概要を明記す場合もあります。

店舗名: イブラヒム 道頓堀店
所在地: 大阪市中央区道頓堀X-XX-XX
電話番号:06-XXXX-XXXX
店舗面積:50.5㎡
席数:  カウンター5席、テーブル12席
営業時間:11:00~22:00(ラストオーダー21:30)
定休日: 不定休

(7)問い合わせ先
プレスリリースを見た記者からの問い合わせ先を明記します。担当者名と、担当者の携帯番号も記述しておくことをお勧めします。

報道関係者からのお問い合わせ先
○○○○株式会社 広報部 06-XXXX-XXXX
担当:鈴木一郎 090-XXXX-XXXX

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