2023年11月28日

身の丈二丈四尺(座高4m超え)木彫の地蔵菩薩として日本最大
「大阪の融通さん」で知られる「藤次寺」で1月1日 お披露目
地蔵菩薩を手掛けるのは大仏師松本明慶氏 大仏殿は一級建築士の資格を持つ住職が自ら設計

如意山 藤次寺

「大阪の融通さん」として親しまれ、2024年に開創1200年を迎える如意山 藤次寺(大阪市天王寺区生玉町1-6)で2024年1月1日(月)、台座や光背を除いた高さが4m10cm、木彫として日本最大サイズの地蔵菩薩をお披露目します。足を組んで座っているお姿で、両掌を合わせた上には願いを叶えるという如意宝珠をお持ちです。手掛けたのは運慶・快慶の流れを汲む大仏師・松本明慶、明観、宗観の親子3代。大阪の高台・上町台地から大阪、そして日本の安寧を願います。
地蔵菩薩の設置にあたり、大仏殿も新築します。図面を引いたのは当山108代目であり、一級建築士の資格を持つ桑原年弘住職。現代の建築基準法を満たした耐火建築でありながら木造建築を維持し、「伝統を守りつつ、近代建築要素を取り込んだこれからのお寺の在り方」を提案するような作りです。大仏殿は現在建築中で、これから年末にかけて大仏の彩色(京都)、搬入(京都から大阪)、組み立て(大阪)、大仏殿の扉の設置などを予定しています。

桑原住職と松本明慶氏。制作中の地蔵菩薩と

■開創1200年に向けた伽藍再建の目玉
藤次寺は2024年の開創1200年を迎えるにあたり、大阪大空襲で焼け落ちた伽藍(お寺全体)を再生するプロジェクトを進行中です。その目玉として木彫の地蔵菩薩を建立します。身の丈二丈四尺(7.2m)、台座や光背(背中から発せられる光)を除いた純粋な座高で4m10cmある日本最大サイズの坐像です。平成の大仏師として知られる松本明慶氏、そしてそのご子息明観氏、御令孫宗観氏などが中心となって制作しました。

地蔵菩薩をお迎えする大仏殿も現在建設中で、図面を引いたのは当山108代目の桑原年弘住職。一級建築士の資格を持ち、設計した「さつき保育園」はあべのハルカスなどと並び、「第35回大阪都市景観建築賞(大阪府知事賞)」を受賞しました。大仏殿は、中規模建築でありながら木造で建設(耐震の問題で一部に鉄骨あり)。その上、現代の建築基準法を満たした「耐火建築」でもあります。

大仏殿の壁面上半分はガラス張りとなり、地蔵菩薩の胴体から上が常に参拝者から見える状態です。下半分には鉄の扉を設け、扉の内側には上田バロンさんが2015年京都の琳派400年祭で虎屋京都ギャラリーでお披露目した風神雷神図を本金箔仕立てでデザインします。扉を開放した際に風神、雷神が見えるようデザインし、地蔵菩薩のお顔と、風神・雷神の姿を同時に観ていただけます。

当プロジェクトではこのほか、寺宝及び境内建物の修復、ウェブサイト、駅サイン等広告のリニューアルなども控えており順次取り組んでまいります。もう一つの目玉として、大阪大空襲以来となる「護摩堂」が復活します。来年秋完成予定で、現在図面を制作中です。

■地蔵菩薩 完成までのスケジュール(天候により、遅れる可能性がございます)
12月1日~ :【京都】1日=地蔵菩薩の頭部を彩色、3日=一度完全に組み立てて全体像の撮影
   5日~ :【京都→大阪】地蔵菩薩の搬入(頭部、右腕、左腕、胴体、下半身それぞれ)
   7日~ : 地蔵菩薩の組み立て
  11日~: 大仏殿の壁面上半分をガラス張りに。観音扉に風神雷神図のデザインを施し、設置
年    末: 完成予定

■藤次寺開創1200年記念事業 全体像
事業内容
日本最大の木彫の地蔵菩薩の建立 藤次寺の境内に木彫として日本最大サイズの地蔵菩薩を建立します。松本明慶氏作です。藤次寺の歴史と伝統を象徴するものとして、また、地域の人々の心の拠り所となるお寺を目指してます。

護摩堂の建立 藤次寺の境内に護摩堂を建立します。護摩堂は、火を使って行う修法「護摩」を修法するための建物です。また護摩堂は、藤次寺の信徒の方々が、護摩を修法し、心の平安を得るための場所です。 松本明慶氏の最高傑作と言われる不動明王「谷町不動」をお祀りして「タニマチ」文化発祥の地として相撲、歌舞伎や能、文楽といった伝統芸能やスポーツを後世に伝え発展を願います。

寺宝及び境内建物の修復 藤次寺の境内の修復を行います。藤次寺の歴史と伝統を伝える貴重なものです。修復により、より美しく、そして長く後世に伝えることができます。

作家山崎豊子や高田屋嘉平の墓所公開 藤次寺に眠る作家山崎豊子や高田屋嘉平の墓所を公開します。山崎豊子は、直木賞を受賞した作家であり、高田屋嘉平は、幕末の商人で、北海道の開拓に貢献した人物です。これらの墓所を公開することで、藤次寺の知名度を向上させ、より多くの方に参拝いただくきっかけを提供します。

駅サイン広告等のリニューアル 藤次寺の周辺にある駅のサイン広告等をリニューアルし、藤次寺の存在を多くの人に知っていただきます。

パンフレット、Webサイトのリニューアル 藤次寺のパンフレットやWebサイトをリニューアルし、藤次寺の歴史や文化、そして参拝の魅力をよりわかりやすく伝えます。

事業期間                        
令和5年から令和7年までの3年間            

事業費
寄付金やクラウドファンディングで調達

■上田バロン プロフィール
アーティスト/イラストレーター/AI BEARクリエーター
京都に生まれ西陣織職人の祖父を持つアーティスト。上田バロン作品は見るものの記憶に残る。国内外の企業やブランドのプロジェクトを手がけ、布袋寅泰・パフューム・グーグル・マクドナルド・ナイキ・マーベルなどともコラボ。近年ではYogibo Racingとのコラボなど。幻冬舎人狼ゲームは10周年を迎え長く愛される作品に。京都の茶室に金箔を使用した大作の完成を機に、金箔などメタリックを取り入れた作品を制作。琳派400年に風神雷神図を描くほか、日本庭園の茶室に掛軸などを制作するなど、日本の伝統とデジタルを結びつけた表現を確立。今年開催されたGO FO KOGEI 2023にて富山の運河のほとりに16mの大型壁画を制作し、富山県高岡市に寄贈が予定されている。自身のキャラクターブランドAI BEARのアートプロダクトを本格始動するなど、さらに活動領域を広げている。

■桑原年弘住職 プロフィール
1971年 大阪府生まれ
2002年 京都工芸繊維大学大学院博士課程 修了
2008年 桑原年弘建築設計事務所 設立
2011年 高野山真言宗藤次寺 住職就任

受賞歴
2001年 神戸・新開地「シンボルゲート」デザイン設計競技 優秀賞 2003年 木の国ウッドデザインコンテスト優秀賞(近露王子の家)
2015年 第35回大阪都市景観建築賞 大阪府知事賞(さつき保育園)

■如意山 藤次寺(とうじじ)について
当山は今より約千二百年前の弘人年間(810~824年)に公卿や歌人として知られる藤原冬嗣公の発願により、その甥の任瑞上人を開基として建立されました真言宗の古刹です。建立の趣旨が藤原氏を治める寺である所から藤治寺と称し、代々藤原氏の祈願として栄えてきました。 江戸時代には九条家の祈願寺として幕末にまで至りましたが、明治には生玉十坊中の地蔵院を併合して藤次寺と改称し、「大阪の融通さん」という別称で多くの人々から信仰されて参りました。

※住職へのインタビューなども可能です。ご取材ご希望のメディアさまはお気軽に担当までお申し付けください




◆お問合せ先

●取材に関するお問い合わせ●
如意山 藤次寺 担当:桑原
TEL:06-6771-8144  E-mail:[email protected]

◆プレスリリース画像
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風神雷神図 完成イメージ
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桑原年弘住職
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藤次寺 本堂と大仏殿の位置関係
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手前が本堂、奥が建設予定の大仏殿
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現在の様子
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如意山 藤次寺 外観
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左から宗観氏、明観氏、明慶氏
◆プレスリリースPDF
【1.11 MB】

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